ご挨拶

会長 平野照之

第40回The Mt. Fuji Workshop on CVD
会長 平野 照之
杏林大学医学部脳卒中医学教室 教授

時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
この度、2022年8月27日(土)に、京王プラザホテルにて第40回The Mt. Fuji workshop on CVDを開催させていただきます。

今回のワークショップでは「がんと脳卒中」をテーマに取り上げました。がんと脳卒中は頻度の高い国民病であり、両疾患を合併する症例(がん関連脳卒中)に遭遇する機会も増加しています。がん関連脳卒中の多くは脳梗塞であり、がんが関連する凝固異常(いわゆるTrousseau症候群)以外にも、腫瘍の直接浸潤、化学療法・放射線療法の影響、侵襲的処置時の抗血栓薬中断など原因は多岐にわたります。当然、従来の機序(アテローム血栓性、心原性塞栓、ラクナ)で発症する例もあれば、ESUSを契機に未診断のがんが見つかることもあり、このような担がん患者に発症した脳卒中診療はexperienced basedで行われてきました。一方、脳卒中を発症した担がん患者のがん治療は、近年の脳梗塞急性期治療の長足の進歩ががん治療担当者には必ずしも共有されておらず、行うべきがん治療が改善する可能性のある脳卒中発症のために実施されていない懸念があります。これらの複合的課題を有するがん関連脳卒中を包括的に議論するには、脳卒中診療医とがん診療医の情報共有は不可欠であります。本ワークショップをがん関連脳卒中の課題と診療の方向性を議論する場としたいと考えております。

できるだけ多くの方々が会場に来られて懇親を深められる状況となることを願っておりますので、皆様のご協力とご支援をいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

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